祈りの碑(歌・曲・メッセージ)

曲 夏の日の思い出

こちらはイベント用の曲です。(歌詞のない、メロディのみの曲です。)

夏の日の思い出

( 皆田正明 作曲 )

曲を聴く[ 時間:3:17 / MP3:3.9MB ]

作曲者紹介

この曲について

長男の秀夫が心の病で入院していた初期の頃は、外出を許された秀夫の心を癒すため、私は、妻の咲子とともに、夏の日に避暑をかねて、美しい滝や湖などを訪ねて県内の各地を旅行しました。外界の自然――水と戯れて、幸せそうな秀夫を見ることが、私たち夫婦のひとつの楽しみ、慰めでもあったのです。

しかし、私たちの願いも届かず、秀夫は、長期入院の闘病生活を余儀なくされ、ついに、幼い日のわずかな思い出とともに、弟の康夫と私たち夫婦を残し、39歳の若さで他界してしまいました。

旅行

息子の死に大きなショックを受けた妻の心を癒すためと、老後の思い出づくりのため、私は、妻とともに、たびたび旅行いたしました。

旅行

古いアルバムをひもとき、見ているうちに、今は帰らぬ若き日のあの頃が、懐かしく美しい思い出としてよみがえるのでした。

私は、その思い出がいつまでも消えないよう心に刻んでおこうと思い、本曲を作曲いたしました。

思い出の写真

この曲の最初の2小節の音型は、母と子が「ひでおくん!」、「おかあさん!」と互いに呼び合っているような感じですが、これが、哀愁味のあるメロディーの合間に、何度も奏されて、夏の日の情景が目に浮かんでくるようです。また、この流麗なメロディーからは、強い絆で結ばれた母と子のやるせない愛の切なさがひしひしと感じられます。

私は、このときから、妻と息子を一層、愛おしく思いました。


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